ジャニー喜多川氏のドキュメンタリー Part2「グルーミング」「パラフィリア」

改めてドキュメンタリーを見直して、色々な考えや思いが自分の中を巡っています。

 

BBCの記者モビーン・アザー氏の表情や言葉が今の世界のスタンダード。

彼ら側から見ればWHY?  WHY? WHY?でしょう。

取材をすればするほど、今の日本の芸能界や文化、そして私たちの考え方在り方は異様に映った事と思います。

もう本当に闇が深すぎて、深層を追求すればするほど第二、第三のパンドラの箱が出てきます。

消費財を取り扱うグローバル企業でアシスタントや秘書ポジでマーケティングに携わった事がありますが

そういう分野は広告代理店、芸能界、TV業界との関りが深く、色々な事を見聞きする機会を得ました。

サラリーウーマン的立場、三流ダンサーとしての立場で俯瞰して見ていたからこそ見えた、理解したものも多かったです。

 

これは日本だけの問題ではなくて、私がファンだったアメリカのボーイズグループのいくつかも似たような被害に遭っていて、彼らは自分たちを使役していたプロデューサーを訴えたり、公に語ったり、そのドキュメンタリーを自ら作ったり。

芸能界だけではなく、宗教関連では神父達が信者の少年達に性被害を行っていた事実が明らかになって大スキャンダルとなってバチカンが謝罪をしたり、アメリカのボーイスカウトでも同じような事が長年に渡って行われていた事で被害者が裁判を起こし、最終的には連盟が破産したりetc.

時代が大きく変わり、被害者達が泣き寝入りせず、墓場まで持っていく事をせずに自ら声に出して訴える。

世界的にそいういう流れになっているという事だと思います。

「グルーミング」という手段がこういった問題を複雑にして、闇に葬られてきてしまった大きな理由とも言えます。

 

性被害の苦痛は被害に遭った人にしか分からないと思います。

だからこそ、新しい変化が起きている今の時代であっても、誰にも言わずに一生自分の中だけに留め置いていく人達もいます。

今の仕事をするようになって痛感します。

 

長年その被害を忘れて日常を送っていく中で、突然フラッシュバックする場合。

それは日常の中で突然現れます。

電車に乗っていて、自分の目の前の人物がその被害に遭った時の加害者を想起させるような背格好、年齢だったり。

我が子がその時と同じ年齢になった時に突然やってきたり。

それは進学、就職、転職、結婚、出産、様々なライフイベントの中で突然現れます。

体調面に現れる事もあります。不眠、過呼吸、頭痛、めまい、原因不明の体調不良。

一見繋がりは無いように見えて、原因を辿っていくと、その被害が原因だと辿り着くケースも。

 

Predetor=捕食者」K氏のような行為をした全ての者を表現する言葉です。

精神医学、心理学の世界では小児性愛はパラフィリア障害(性嗜好異常)と表現され、精神疾患と診断される場合も。

K氏が何故そのような行為を長期に渡ってし続けたのか。

何故少年達だけを集めてそのような事業をスタートしたのか。

彼が辿った人生を掘り起こすと自ずと見えて来るでしょう。

そこまでする必要は無いかもしれません。

 

とても複雑で難しい問題です。

今回は少年達の性被害というのが1つのポイントですが、これはセクハラ、パワハラ、そしてイジメにも通じるものです。

「被害者」「加害者」「被害に遭った事が無い人達」

大きく分けたこの3つのグループは一生平行線だと思います。

何故なら自分以外のグループの事を理解するのは経験した事が無いから分からないからです。

 

平行線をどうにかしていく、その作業をこれから日本の社会にいる私たち全員がしていく必要があると思います。