年齢退行療法(インナーチャイルドセラピー)
「インナーチャイルド(inner child)」とは、幼少期の身体的・心理的・性的虐待や愛情不足などのネグレクト、いじめ、不登校その他様々なトラウマ体験によって気持ちが抑圧されている、傷ついたままの本来の自分のことを指します。 これらの幼少期の逆境体験は心理学、精神医学の世界では「ACE=Adverse Childhood
Experiences」「逆境的小児期体験」「小児期逆境体験」あるいは「愛着障害」とも言われ、生涯にわたって心身に影響を与えることがあります。感情を表現することが苦手、対人関係が上手く築けない、不安や生きづらさを常に感じるといった、メンタルヘルスの問題のリスクを高めることが神経科学の研究でも示されています。
幼少期だけではなく、成人期以降の様々なネガティブな出来事・体験も同様にトラウマ体験として心身に悪影響を及ぼします。
年齢退行療法(インナーチャイルドセラピー)は、過去のトラウマや苦痛によって形成された内面の子供の部分(インナーチャイルド)とコミュニケーションをとり、トラウマや苦痛、恐怖、悲しみなどの感情や、その原因となった出来事を探求しながら癒しを促すことを目的とした手法の一つです。
この手法は、心理療法の中でも特にトラウマに関連する問題を抱える人々にとって、非常に効果的な治療法の一つとして認められています。